接骨院・整骨院税理士Smile|業界No.1実績の税理士法人

接骨院・整骨院 税理士スマイル

上田会計週報『ミドルの連結ピン機能』2018.06.04

「連結ピン」とは、企業組織をトップ・ミドル・ロワーと三階層に区分したとき、ミドルに求められるトップとロワー(下層)を繋ぐ機能を指します。

「連結ピン」の機能

ミドルはトップの意図を所管組織の役割・担当業務に即して、具体的に翻訳してロワーに伝えるとともに、その挑戦意欲を引き出す上意下達を図らなければなりません。また、ロワーが現場で得た問題意識、経営貢献意識を、トップへ繋ぐ下意上達の要とならなくてはなりません。

すなわち、ミドルにはトップとロワーを繋ぐ「連結ピン」の機能を果たすことによって、組織の潤滑油となることが求められているのです。

「連結ピン」機能に対する障害

1990年代以降、「ITの普及に伴って、意思伝達のトップダウンあるいはボトムアップを迅速化し、激変する経営環境に即応するため、ミドルを排し、組織のフラット化を図ろう。」とする風潮が一部に広がりました。しかし、今日では、トップの意図をミドルが所管業務に即してブレークダウンし、ロワーの挑戦意欲を引き出すことなく、経営組織が生き生きと活動することは出来ないとする連結ピン機能が再評価されました。

[ミドルの連結ピン機能]

 

経営者・管理者の留意点

目標管理の運用プロセス全般を通じて、ミドルの「連結ピン機能」の発揮は不可欠です。すなわち、目標設定で、経営計画・目標を組織目標・個別目標へカスケードダウンする場合、達成プロセスでは、目標達成の阻害要因を排除する問題解決を行う場合、経営貢献度評価では、経営目標と部門の組織目標・担当者の目標の達成度・経営貢献度を整合性をもって評価する場合等、全ての運用場面で、「連結ピン機能」を生かさなければ、適切な運用は不可能と言えましょう。

トップは、ミドルが「連結ピン機能」を十分に果たし、トップの意図をそれぞれの組織へ順次咀嚼して伝え、現場の生きた情報をくみ上げてトップへ繋ぐよう、常に要請し、動機づけましょう。