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令和6年度 治療院 売上・経費データ開設〜経営改善のヒントが見える最新統計〜

接骨院・整骨院税理士Smile(ミネルバ税理士法人)では、個人事業主・法人の治療院(接骨院、整骨院、マッサージ、針灸、カイロプラクティック等)のお客様を300件以上サポートしています。今回は毎年行っている令和6年度(※個人事業主は1月〜12月、法人は直近決算期)の最新売上・経費データを集計・分析した結果を一部公開させていただきます。当社顧問先のお客様に提出している内容を一部抜粋したものになります。

※このデータは、関東圏を中心とした治療院(個人事業主が約75%、法人が約25%)の月次平均に基づくもので、開業半年未満の事業所は除外し、実態に即した比較ができるようしています。

売上の傾向:自費が伸びる一方、保険・自賠責は減少

全体の月間平均売上は約136万円で、前年比1.1%増とわずかながら上昇。しかしその中身を見ると、明暗が分かれています。保険収入は厳格化の影響などで減少傾向が続き、自賠責収入も事故件数減などで大幅減。一方、自費収入はメニューの多様化や単価アップを背景に約11%増加。今や多くの接骨院、整骨院にとって、自費は売上の中心的な柱となりつつあります。特に効果的だったのは、「産後骨盤矯正」「パーソナルトレーニング」など専門性や差別化を意識したメニューです。また、オプション提案や回数券の導入、オーダーメイド施術などで単価向上とリピート促進が実現されていました。

経費の傾向:物価高が経営を直撃、利益は減少へ

月平均経費は約99万円と前年比5.9%増。売上の微増を上回るコスト上昇により、営業利益は約9.6%減と厳しい結果となりました。
「消耗品費」「光熱費」などが増加しており、物価高騰の影響が出ていることが予想されます。また「家賃」や「人件費」も増加傾向にあり、コスト管理の重要性がますます高まっています。

集客・広告戦略:Web・口コミ・利便性がカギに

成功している院に共通するのが、「情報発信の質」と「患者目線の利便性」。具体的には、以下のような取り組みが売上拡大に寄与していました。

  • ホームページの改善(スマホ対応、料金の明確化、施術写真や口コミの掲載)
  • Googleマップ対策(MEO)やSEO強化による検索上位表示
  • LINE・InstagramなどSNSの活用
  • Google口コミの積極的な収集と管理

これらを効果的に組み合わせることで、広告費を抑えながらも安定的な集客が実現されています。

今後の課題と展望:価格転嫁・人材戦略・DX化がカギ

令和6年度のデータからは、治療院業界全体が「保険依存から自費へのシフト」に本格的に移行していることが見て取れました。
ただし、売上が伸びてもコスト上昇に対応しきれないと、利益は確保できません。今後は、物価高に対応する「価格転嫁」の検討が避けられず、サービス価値の伝え方にも工夫が必要です。

経営に数字と戦略の視点を

接骨院・整骨院税理士Smile(ミネルバ税理士法人)では、数字に基づく経営分析を行っています。業界でもトップクラスの治療院顧客数をサポートしているからこそできる情報提供となっています。当社の治療院のお客様には、この統計データの完全版をお渡ししてします。治療院経営者の方で税理士事務所をお探しの方、これから開業をお考えの方は是非お気軽にご相談ください。