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上田会計週報『リアルタイムの知』2014.11.17

 

“その場その場の情勢や状況の変化に応じて適切な手段をとること”を臨機応変と言いますが、現代風のカタカナ表現で “リアルタイムの知の創出”と言いかえて、その意義について述べます。

目標管理では、期首に目標達成計画を立てることが義務付けられていますが、業界や顧客、関連する政治の動向などの与件が不明瞭で、見通しが立たないこともしばしば起こり、達成プロセスの計画を具体的に立てようとすればするほど迷いが生じてしまうことがあります。

視界不透明な時の対処法

このような時には、無理に具体的計画を記述せず、あえてやや抽象的な大枠の計画に止め、実際に動いて見ること、そこでリアルタイムに顧客との接点などで起こった状況を“三現主義(現地・現場・現実)”で捉え、的確な状況判断を行ない、瞬時に適切な処置をとる“リアルタイムの知の創出”で道を切り拓くことが適切です。

これはサッカーの名プレーヤーが、競技場の実戦で、ボールが自分の足元に来た時、リアルタイムに的確な状況判断を行ない、瞬時にゴールを目指して次のプレーに移る

状況と似ています。

組織的訓練の重要性

一人ひとりの“リアルタイムの知の創出力”を高めるには組織的な訓練が重要で、営業担当部署を例にとれば次の通りです。

基礎的技能・技術の習得と実戦体験(初訪・顧客ニーズ把握・提案・見積り・成約・納入・フォローアップの進め方など、個々人のレベルを評価して能力開発)

一人ひとりのリアルタイムの営業体験から、成功体験・失敗体験を抽出し、コンピテンシー(成果につながった行動)をチームとして共有する(時にはロールプレーイングを行なう)

経営者・管理者の留意点

視界不透明な場合の目標達成には、全員の“リアルタイムの知の創出力”が欠かせないことを意識し、現場での一人ひとりの体験に根ざした知識を組織で共有する訓練を推進したいものです。その場合、誰しも自らの失敗体験を披歴することに抵抗感をもつのは当然であり、そこを配慮して、予め小グループ内で失敗体験を率直に話し合わせた上で代表者に発表させる等、巧みな集団ファシリテーションを行ないましょう。