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治療院向け月報2013年6月号(№28)

こんにちは。手技療法会報委員会です。
今月号は4月21日に開催した治療院経営セミナーの内容をご紹介いたします。

松下 幸之助

とにかく、考えてみることである
工夫してみることである
そして、やってみることである。
失敗すればやり直せばいい

◆会計データ等からみた整骨院経営の現状

①個人事業の保険売上対前年比は大幅に減少している。
②営業利益率上位20%の院は、前年よりも売上が増加している。
保険売上は減少しているが、自費売上及び物販等の売上を伸ばす事で、売上を向上させている。
③柔道整復師の資格者(約5万5千人)と整骨院数(約4万4千件)の差が全国で1万人程度である。
整骨院経営の拡大化に伴い、施術者の確保は必須である。しかし、施術者と整骨院数を比較してみると、その差が1万人程度しかいない。拡大志向の院で、施術者確保が困難な理由がここからわかる。

◆経営安定化・拡大の為のケアマネージャー

(1)経営安定化・拡大の為の多角化戦略とは?

①市場への浸透戦略 [現在の自費治療の売上を向上させる。(頻度の増加、単価の増加等)]
②市場の開拓戦略  [分院を出すことで商圏範囲を拡大し、新たな利用者を確保する。]
③製品開発戦略   [現在の利用者(高齢者に限定すると)に新たに介護サービスを提供する。]
④多角化戦略    [整骨院とは、全く異なる業種に進出する。]

(2)新製品開発戦略を選択した場合の介護事業への進出とケアマネージャー
利用者には、高齢者が多い為、新たに介護サービス等を提供する②新製品開発戦略を採用できる。
この戦略で生きてくるのが、ケアマネージャーである。(ケアマネージャーの仕事には、利用者の介護プランの作成があり、介護プランに従い利用者は、介護サービスを受ける施設や内容が決められる。)

Ⅰ.ケアマネージャー業務のメリット
・介護市場に詳しくなるので、高齢の患者の相談にのれ、治療院の患者が増えた。
・何もしないと、高齢の患者を介護業者に獲られてしまうが、これを防げる。
・治療院の既存の患者あるいはその親族に対し介護プランを提案できるので、顧客の獲得がしやすい。
・医者とも患者の介護について対等に話ができる。逆に患者を紹介されることもある。

Ⅱ.総括
戦略上、治療院がケアマネージャーの仕事をすることは、今後伸びるであろう介護市場への参入の第一歩となり、長期的な事業の経営拡大・安定化を実現することができる。

編集後記

今回のセミナーも多くの方にご参加いただきまして誠に有難うございました。
今後も先生方に御満足いただけるセミナーを開催して参りますので、より多くの方に
参加していただければと思っております。

(発行)
発行:上田公認会計士事務所
手技療法会報委員会