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ミネルバ会計週報『ワクチン職域接種と労働時間』2021.07.19

 

進みつつあるワクチン職域接種

 

新型コロナワクチンの早期接種を加速するために企業・大学での「職域接種」が始まりました。現時点では申込数が多かったためにワクチンの供給が間に合わず一時的に申し込みを停止しているようですが、近く再開されることでしょう。
職域接種は自治体からの接種券が届く前でも接種可能です。会場や人員を企業側が確保しなければなりませんが、企業単独実施や商工会議所などを通じての共同実施で関連する企業もまとめて実施というのもあり自治体と合わせると接種の加速化が進むでしょう。

 

ワクチン接種と休暇や労働時間

 

希望する労働者が接種するに当たり所定労働時間内に行いたいという場合や、また接種後の副反応が出た時の対応も考慮しておく必要があるでしょう。
厚生労働省は「新型コロナウィルスに関するQ&A(企業の方向け)」で内容を載せています。
「職場における感染防止対策の観点からも、労働者の方が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるようワクチンの接種や接種後に労働者が体調を崩した場合などに活用できる休暇制度などを設けていただくなどの対応は望ましい」としています。

 

① ワクチン接種後に副反応が発生した場合の療養の時などに活用できる休暇制度の新設や、既存の病気休暇や失効年休積立制度を活用できるよう見直すことなどを推奨しています。

 

② 特別ペナルティなどはなく中抜け(ワクチン接種の時間は労務から離れることを認めその分、就業の時間の繰り下げを行ったり、出勤とみなして通常勤務したものとして取り扱うことを認める)など、労働者が任意に利用できるものである限り一般的に労働者に不利益なものでなく合理的なものであるとしています。
また、企業として休暇制度の制度整備をするということであれば就業規則の変更も必要となってくるでしょう。
このような対応は、接種を希望する労働者にとって活用しやすいように希望や意向なども踏まえて検討することが重要としています。