ミネルバ会計週報『たばこ税改正と健康増進法』2020.4.6
コンビニで見る安いタバコって?
コンビニのレジ付近で、最近200円台・300円台で売っている安いタバコを見かけませんか? この安いタバコは「葉巻たばこ」という種類の「リトルシガー」と呼ばれるものです。
現状のたばこ税については、普通の紙巻たばこが「1本あたりの税金」で約13円かかっているそうです。これに対して従来の葉巻たばこは1本あたりのサイズが大きく、たばこ1グラムを1本に換算して税額が決められているために、小さく軽量のリトルシガーについては税が安く、1本あたり5円程度のものもあります。そのため小売価格も安くなっているのです。
ちなみに「紙巻」と「葉巻」の違いですが、たばこ葉を包んでいる巻き紙にタバコの葉を使っているものが「葉巻たばこ」になります。巻紙すべてがタバコ葉原料でなくてもリトルシガーに分類されるとのことです。
令和2年度税制改正で是正されます
たばこ税に関しては「出る杭は打たれる」と言ってもいいくらい、目についてくるようになれば是正が行われます。令和2年10月、令和3年10月と、リトルシガーに対して段階的な増税が組み込まれました。思えば、加熱式たばこが世に出回ってきた時にも、計算方法を変更した対応が早かったようです。
健康増進法で喫煙ルールも変更に
2020年4月からは、改正健康増進法が全面施行となり、屋内は原則禁煙で、喫煙を認める場合は喫煙専用室などの設置が必要となります。また、喫煙専用室についてはたばこの煙が漏れないための技術的基準が定められ、受動喫煙をなくす配慮を求められています。
ただし、既存の飲食店については、資本金5,000万円以下で客席面積100平方メートル以下の店舗については、直ちに喫煙専用室の設置はしなくていいという、猶予措置が講じられています。
税制でも喫煙ルールでも愛煙家にとっては厳しい措置が続くたばこですが、健康面への影響を考えれば致し方ないというところでしょうか。