ミネルバ会計週報『テレワークとシェアオフィス』2020.6.8
賃貸オフィスの費用
オフィス賃料は通常地代家賃として費用計上されますが、多くの場合は不動産賃貸契約が年単位で設定されており数か月単位で増減床できず、毎月一定額が固定的に発生します。途中解約時には相当額の解約手数料を支払う場合が多く、契約時や契約更新時に礼金や仲介手数料が発生し、退去時には敷金から原状回復費用が差し引かれます。また原状回復費用は資産除去債務としてあらかじめ見積計上しておかなければなりません。
シェアオフィスのテレワーク等での利用
多くのシェアオフィスは月単位で契約可能なので、賃貸オフィスよりも費用を弾力的に調整することができます。テレワーク時のオフィスとして利用する以外にも、停電や災害時に通常のオフィスが使えなくなる場合に備えて通常時は会員登録だけしておき、緊急時に実際に利用するプランもあるそうです。
オフィス家具やインターネット環境も既に備え付けてある場合が多く、この場合固定資産購入と減価償却費の計上が必要ありません。清掃費や飲み物の提供費用も家賃に予め含まれている場合もあります。ビールが提供されるオフィスもあるようです。
経費等のポイント
家具の購入やインターネット環境の構築を行わないで済み弾力的に運用できる代わりに、長期賃借する場合に比べて月額賃料が割高になるので、礼金や原状回復費用なども考慮に入れて検討する必要があります。
インターネット環境が予め用意されているが故に、建物内のLANは共有されている場合が多く、社外の方とスペースを共有するので情報漏洩対策や従業員の守秘義務を徹底する必要があります。
従業員にとっては環境を変えることで気分転換になり、また、社外の方との交流でビジネスチャンスが増えることも期待できるのではないでしょうか。