上田会計週報『育児休業を支援する助成金』2018.07.09
両立支援等助成金(育児休業等支援)
職場にこれから出産予定の方がいる場合に申請すると受給できる助成金です。出産後3ヶ月以上育児休業を取得すると「育児休業取得時」と元の職場に復帰して6カ月経過後「職場復帰時」の助成金を申請できます。また、育児休業取得者の代わりとして社員を雇用すると「代替要員確保時」の助成金を受給できます。出産後も退職せずに育児休業を取得する方が一般的になってきています。特に20代から30代の女性社員を雇用している事業主は申請できる可能性が高いものです。
必要となる社内環境整備
産前休業に入る前に「育児復帰支援プラン」を作成し、平成29年10月の法改正に準拠した育児休業規定の制定、社内での周知等育児休業を取得しやすい職場環境を整備する必要があります。
手続上の注意点は「育児復帰支援プラン」の作成は事前に計画書提出は無いのですが、産前休業に入る前に育児休業取得者と事業所とで育児復帰支援プランについて話し合わなくてはなりません。プランの日付けが時系列的に合っていなくてはなりません。また、「一般事業主行動計画」を労働局へ提出します。さらに「両立支援のひろば」のサイトに開示しなければなりません。
助成金の申請は「育休取得時」は、出産後3カ月経過した日の翌日から2カ月以内に申請します。「職場復帰時」の申請は復帰後6カ月経過後の翌日から2カ月以内です。申請し忘れをしやすいので注意が必要です。特に職場復帰が予定より早まった時は申請時期を失念せぬよう気をつけましょう。
助成金額
・「育児休業取得時」……28.5万円(生産性要件付与で36万円)
・「職場復帰時」……28.5万円(生産性要件を付与で36万円)
・「代替要員確保時」……育児休業1人につき47.5万円(生産性要件付与で60万円)。育児休業取得者が有期契約労働者の場合、9.5万円(生産性要件付与で12万円)の加算有。1企業で正社員1名、有期契約社員1名の2名が取得できます。1企業1年当たり10名まで対象になります。