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上田会計週報『パーソナリティーを活かす』2016.09.05

目標管理にとって、一人ひとりの社員や組織の“バイタリティー”は不可欠なものですが、近年は「多価値化の時代」などと言われ、“パーソナリティー”も重視され、目標管理の運用においても同様です。

“パーソナリティー”とは何か

一般に“パーソナリティー”とは、個人の持ち味・個性・人柄を指し、“バイタリティー”との関係は次の通りです。

“バイタリティー(活力)”=知力×行動力

行動力=意力+体力+速力

“パーソナリティー”は活力の全ての要素に個人差として存在する。

“パーソナリティー”には、企業の価値観として共有すべき部分と個人差として活用すべき部分が存在する。

(逆説的に言えば、“パーソナリティー”を100%尊重すると、バラバラ集団になりかねない)。

企業が一身同体の強い集団となるためには、経営ビジョン・行動指針など共通の価値観を持たねばならず、従って人事賃金制度、人材育成施策などで、“バイタリティー(活力)”を生み出さねばならない。

“パーソナリティー”は、統一しようとしても統一しきれるものではなく、個人差が存在するのは、むしろ自然であり、企業はそれを上手に活用すべきである。

経営者・管理者の留意点

目標管理制度の運用において、経営ビジョン・行動指針など共通の価値観のもとでも“パーソナリティー”の活用は無限であり、例示すれば以下のとおりです。

目標設定では、経営ビジョンや経営計画に基づいて、目標項目・目標水準等を検討するが、全社員の意欲を高めるために、その討議に参加させる。その場合、各自の得意技である専門知識・技術の違い、取り組み方の好みなど多様な“パーソナリティー”に基づく意見交換を奨励すれば、期待以上の有益な目標設定につながりやすい。

目標達成プロセスでは、困難な障害が生じた場合、関係者の衆知を集めて“パーソナリティー”を生かせば、効果的な解決策が生まれやすい。