お金の流れで見る治療院経営
いつもお世話になっております。
品川区五反田最大手のミネルバ税理士法人でございます。
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突然ですが質問です。倒産ってなんでしょうか。
赤字になったら倒産するのでしょうか。
実は赤字だからといって倒産するわけではありません。
倒産とは、債務(借金)を支払えなくなることをいいます。
逆を言えば、黒字でも倒産する可能性はあるということです。
今回は治療院の経営においてお金の流れがなぜ重要なのか、どうしたら倒産を予防できるのかについてお話していきたいと思います。
1.なぜ黒字でも倒産してしまうのか
治療院では、保険治療を行うことも多いと思います。保険治療をした場合で、3割を直接患者さんから、残りの7割は請求団体などから入金されるケースを考えてみましょう。この7割分の入金は通常、治療した日から一定期間後に入金されるため、売上を計上して利益がでても(黒字になっても)実際に現金として入ってくるまでにタイムラグが生じます。つまり7割分が入金されるまでの一定期間は、売上の3割しか現金を持っていないことになります。この状態で、借入金の返済や、毎月の経費の支払いがあったらどうなるでしょうか。支払額が所持資金を超え、支払えなくなった瞬間、その治療院は倒産します。支払先は7割分の入金を待ってはくれないのです。
2.お金の管理はどうすればよいのか
お金の管理を一般的に資金繰りといいます。資金繰りにおけるお金とはすぐに支払に使えるものを指し、現金や銀行の預金がこれにあたります。上で取り上げたケースの7割分はまだお金になっていないということです。そして倒産をしない健全な経営のためには、お金がいつ入ってきて、いつ出ていくのかを毎月把握することが重要です。
【入ってくるお金の管理】
まず、お客様から直接受け取るお金は正確に管理しましょう。例えば、スプレッドシートなどで収入を記録したり、レジのお金を常に一定額になるようにして残りを定期的に院長先生が銀行に入金する、などです。
また保険治療の入金は、請求団体やプランによってタイミングが異なります。自院の場合は治療した月の何か月後に入金されるのかを確認しましょう。
【出ていくお金の管理】
経費の支払方法は現金や口座引き落とし、クレジットカードなど様々なので、こちらもスプレッドシートなどで一元的に管理するとより把握しやすくなります。
気を付けなければいけないのは、給与の支払や借入金の返済です。これらは現金で支払わなければならず、かつ高額になりやすいので十分余裕を持たせましょう。
どのくらい現金等を準備しておくかというと、一般的に経費と借入金の返済それぞれ3か月分の余裕があれば安全と言われています。ただしこれはあくまで一般的な場合なので、自院の資金繰りや経営状況に応じて適切な額を準備しましょう。
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