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知っておきたい税金の知識

 

さて日本国内で事業を営む個人事業主、法人はいったいどのような税金を納めなければならないのでしょうか。今回は事業を営むうえで知っておきたい税金の話をしましょう。

 

先ず個人事業にかかる税金として所得税、住民税、消費税、事業税等があります。所得税は国税として国に納める税金です。1月から12月までの1年間の売上(代金未収分も含む)から必要経費を差し引きさらに扶養控除等の所得控除を行なったものが課税所得となり、掲載した税額表の税率により納税額が決まります。たとえば課税所得が300万円だと税率10%で納税額は206,700円。

では納税はいつまでに行なえばよいのでしょうか。今年の所得については翌年3月15日までに納税します。振替納税にすると4月20日前後に口座振替での支払となり資金繰り上お得です。また納税資金が不足している場合は申告時に延納の届け出行なうことにより分割での納税が可能です。ここで忘れてならないのは15万円以上納税した場合には予定納税として納税した額の3分の1を7月、11月に支払はなければならないことです。前年より収入が落ち込むとこの予定納税の支払がきつくなります。その際は予定納税にあたり減額申請することにより納税額を減額できます。

 

住民税

 

地方税として都道府県、市区町村へ納めるのが住民税です。住民税の課税所得は所得税に準じますが所得控除額は所得税より少なくなっています。所得税の確定申告をされた方は申告書の2枚目が居住している役所に送られて自動的に住民税の計算が行なわれます。4月ごろに納税通知書が届き4分割で納税(6月、8月、10月、1月)することになります。これでおわかりのように住民税の納付はまるまる1年遅れとなります。そのため前年より事業の業績が悪い場合はこの支払がきつくなります。なお所得税、住民税は必要経費にはなりませんので注意してください。

 

事業税

 

同じく地方税として事業を営んでいる場合にその事業所得に課税されるのが事業税です。事業税は売上から必要経費を控除した事業所得に対して課税されます。なお柔道整復師等の行なった保険施術分の所得については非課税になっています。この支払は必要経費になります。納税は今年の所得について翌年2分割で納税(8月、11月)することになります。

 

消費税

 

消費税は課税売上から課税仕入を控除した額の10%(国税7.8%、地方税2.2%)が納税額になります。課税対象事業者は前々年度の課税売上が1千万円以上の事業者です。なお柔道整復師等の行なった保険施術分の売上については非課税になっています。消費税は会計帳簿を税込み記帳している場合は必要経費になります。ここでの課税仕入とは必要経費のうち消費税のかかっているものになります。給与や租税公課は課税対象外のため課税仕入にはなりません。

消費税の納税額計算にはこの課税仕入額を個々の課税取引から計算する原則法と業種によるみなし概算計算による簡易課税の方法があります。有利な方を選択できますが簡易課税の場合はその適用年度の前日までに簡易課税選択届出書を税務署に提出しなければなりません。今年の課税所得に対する消費税は翌年3月末日までに納税します。所得税同様振替納税にすると口座振替により4月下旬に支払うことができます。予定納税は納税額61万円強を超えた場合その2分の1を8月に支払います。

 

その他の税金

 

その他の税金として売上代金の領収書に貼る印紙は印紙税という国税になりますが柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師の場合非課税になっています。土地家屋に対しては地方税である固定資産税が課税されます。パソコン等1個10万円以上の事業用有形固定資産については地方税である償却資産税が課税されます。これらの税金のうち事業用のものは必要経費になります。よく納付漏れがあるのは従業員給与、専従者給与の源泉所得税です。給与の源泉所得税は支給時に事業主が本人から預かり給与支払月の翌月10日までに納税しなければなりません。従業員が10人未満の場合は半期納付の特例を税務署に提出することにより半年分をまとめて納付することができます。法人についての税金については税額表を参照してください。説明は省略いたします。

 

このようにいろいろな税金があり所得が増えるほど納税額も増えていきます。そこで事業家は節税しようとします。先日ある個人事業主から今回の確定申告で10万円強の納税になったが今年度もっと納税額を減らしたいという相談がありました。このケースは収入から必要経費及び所得控除を引いた課税所得が200万円でした。ここで節税するということはこの課税所得をもっと減らすということですがそのためには収入を減らすか必要経費、所得控除を増やすことになります。収入を減らすというのは現実的ではないので必要経費、所得控除を増やせば税金は減ります。しかしそうすると手取りが減りこの年収では生活できなくなります。生活費は必要経費にならないので年間の生活費分については所得税・住民税の課税から逃れることはできないのです。従って節税は生活費を上回る収入になったら考えることにしましょう。

 

 

税額表

個人事業にかかる税金

 

①所得税

課税所得         税率

195万円以下の金額     5%

330万円以下の金額     10%

695万円以下の金額     20%

900万円以下の金額     23%

1,800万円以下の金額    33%

4,000万円以下の金額    40%

4,000万円超の金額     45%

 

②住民税

都道府県や市区町村により税率が異なります。以下標準税率を掲載します。

税率 課税所得の一律 10%(道府県民税4%、市町村民税6%)

 

③事業税

柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師等の場合

{事業所得(保険施術分除く)-290万円(途中開業は月割り)}×3%

 

④消費税

(課税売上-課税仕入)÷1.1×0.1

*保険施術分除く

 

・法人にかかる税金

 

法人税、法人住民税、事業税、消費税は決算期の2ヵ月後に納税

予定納税あり

 

①法人税

 

800万円以下   15%

800万円超    23.2%

  • 法人住民税(法人税割)

資本金1,000万円以下&従業員50人以下の場合

法人税額×7%+7万円

 

③法人事業税

 

400万円以下      3.5%

400万円超~800万円  5.3%

800万円超       7%

*特別法人事業税は省略

 

④消費税

 

個人に同じ

 

⑤源泉所得税

 

源泉徴収税額表より源泉し支給月の翌月10日納付。半期納付特例あり

 

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