訪問医療マッサージ 営業のポイントについて
訪問医療マッサージの事業所を開設し、サービス提供を行っていくにあたって、どのように患者集客を行い、リピーターを増やしていけばよいのか、悩んでおられる経営者の方も多いのではないでしょうか。
介護・医療業界でコンサルティング支援の実績が多数あるSELPFULJAPAN合同会社様に営業のポイントをお聞きしましたので、ご紹介させていただきます。
■営業活動に力を入れる前に理解すべきこと
営業活動そのものに注力する前に、介護をとりまく様々な事柄について、ご自身あるいは営業担当者の理解度をいま一度振り返ってみてください。介護業界についてはもちろんのこと、ケアマネージャーや地域包括支援センターなといった今後連携していくことになる人や施設について、どのくらいご存じでしょうか。また、認知症など患者様の持つ疾病について、正しい知識と現状への認識を深めていく必要があります。
■実践営業のポイント
介護への理解が深まったら、いよいよ営業について考えていきましょう。営業活動において重要なのは、一時的な売上や患者集客ではなく、自社に営業ができる体制や仕組みを残すことです。
〇活用できる自社の資源を確認する
訪問医療マッサージの患者集客のために、限られた人数と予算、身の回りのモノを使い、戦略を立てなければなりません。特に人材面において、自社に営業活動を担える人がいるか確認する必要があります。
〇営業リストを作成し、事前準備を行う
営業リストとは、今後自分たちの顧客となる対象のリストです。この精度を上げ、事前準備をしっかりと行うことが、営業活動の成果を大きく左右します。訪問医療マッサージにおいては、地域住民が潜在的な患者(顧客)ということになりますが、それについて直接的なリストを作ることは困難です。そこで、居宅介護支援事業所・地域包括支援センター・医療機関のリストが大切になってきます。また、経営者や営業担当の主観で訪問すべき事業所を排除するケースがありますが、訪問回数やアプローチの仕方で状況が変わる可能性があるので、他社との差別化のためにも粘り強く取り組みましょう。
〇アフターフォローの重要性
開業後、患者集客がスムーズに行えていれば、それまでの紹介患者の紹介元の整理を行いましょう。目安としては、パレートの法則(*)に従って、地域の居宅・包括・医療機関の全体数の中の、2割から毎月問い合わせが出ているのであれば、地域連携と事業継続の観点では問題ありません。しかし、これまでの患者紹介が数か所の事業所に偏っており、また同じ担当者からの紹介が多い場合は注意が必要です。新規開拓ができていないため、紹介元の担当者が入れ替わったり、事業所が廃止した際に、事業の継続が難しくなります。また、リピートしての紹介がなく、新規の事業所からの紹介ばかりである場合も改善の余地があります。営業活動の成果は出ているものの、本業の施術に何らかの問題があり、リピートにつながっていない可能性があります。そこで、患者さんや紹介元である居宅・包括・医療機関へのアフターフォローを工夫することで、提供するサービスの質の向上とともに患者満足度を高め、紹介元からのリピートを期待できるようになります。
介護についての理解を深め、営業のポイントを押さえて周到な事前準備・アフターフォローをもって患者集客・リピーターを増やしていきましょう。
本記事が、皆様の経営の一助となりましたら幸いです。
*注釈:経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した統計に関する法則。マーケティングや営業の分野では「売上の8割は上位2割の優良顧客によりもたらされている」「売上の8割は上位2割の売れ筋商品によりもたらされている」といった法則として活用されている。
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