手技療法院の倒産、過去最多ペースに?
「最近、治療院の経営が以前より厳しくなったと感じていませんか?」
患者数が伸び悩む、値上げができない、コストだけが増えていく…こうした悩みを抱える治療院は決して少なくありません。
東京商工リサーチは、2025年(令和7年)に手技療法院の倒産数が過去最多になる可能性が高いと報じました。
ここでいう「手技療法院」とは、国家資格者による治療院だけではなく、いわゆる民間資格者による院も含めた療術業全体を指します。
手技療法院の倒産件数の推移
まずは、近年の倒産件数を見てみましょう。
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・2020年(令和2年):38件
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・2021年(令和3年):37件
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・2022年(令和4年):39件
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・2023年(令和5年):37件
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・2024年(令和6年):47件(過去最多)
ここ数年は年間40件前後で推移していましたが、2024年に入り、倒産件数は大きく増加しました。
2025年はすでに「過去最多ペース」
さらに深刻なのが2025年です。
2025年は上半期(1〜6月)だけで55件と、すでに前年1年間を上回る倒産が発生しています。
このことから、2025年は「過去最多ペース」で倒産が進んでいるといえ、業界全体が非常に厳しい局面に入っていると考えられます。
なお、倒産した55件のうち、83.6%が「売上不振」を原因としています。
出典:東京商工リサーチ TSRデータインサイト
2025年1-6月の「マッサージ業」倒産55件 20年間で最多、熾烈な競争で値上げも限界
売上不振が起きている主な要因
売上不振の背景には、次のような要因が考えられます。
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・手技療法院の乱立による、顧客獲得競争の激化
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・国家資格者の院における、保険請求の厳格化
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・人件費・家賃・光熱費の上昇により、コスト削減が限界に達している
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・集客面を考慮すると、値上げがしづらい状況
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・価格競争についていけず、経営が行き詰まる院の増加
小規模な治療院が淘汰されないために必要なこと
倒産した手技療法院の多くは、
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・従業員10名未満
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・負債総額1億円未満
という、比較的小規模な院です。
個人経営や小規模院は当然のことながら、環境変化の影響を受けやすいため、しっかりとした生存戦略が求められます。
例えば、
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・大手にはできない治療内容や専門性
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・治療技術の差別化
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・「かかりつけ院」として選ばれるための関係づくり
など、継続的な工夫と改革が欠かせません。
厳しい時代だからこそ、「自院ならではの強み」を見直し、磨き続けることが重要です。
こちらの記事では、時代に淘汰されない接骨院を経営していくためのノウハウをご紹介しています。是非ご覧ください。
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