ミネルバ会計週報『人手不足時代の採用のポイント』2019.04.08
人手不足時代を乗り切るには
人手不足が続いています。総務省が11月30日に発表した10月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は2.4%と前月比0.1ポイント上昇しましたが、25年ぶりの低水準で推移しており求職者有利な状況が続いていることがうかがえます。この売り手市場を乗り切るにはどうしたらよいでしょう。
離職理由は何か
内閣府が行った若者の離職理由調査では
①仕事が自分に合わなかった
②人間関係がよくなかった
③労働時間、休日、休暇の条件が良くなかった
④賃金がよくなかった
が上から順に並んでいます。意外にも労働条件はトップではありません。労働条件面以外で改善できる余地があることがうかがえます。
労働条件面以外での対策は
①の仕事が自分に合わなかった、では
・必要能力水準を満たしていなかった
・イメージしていた職務内容と違う
・従事した職務が募集内容と違った
などが離職理由としてあげられています。
採用する側の心構えとしては面接時点で従事する業種、職種に対する理解を深めてもらう。面接で応募者の人柄やキャリアプランを聞く。面接以外に適性検査、能力検査を導入する。経験者にこだわらず、未経験者でも志望動機や強みを考慮してみるとよいでしょう。
②の人間関係がよくなかった、では
・職場で話しかけづらい
・上司と話をする機会がない
・上司の指示がうまく伝わってこない
などがあがっています。
職場内の普段からコミュニケーションを良好に保ち風通しの良い環境を作る。社内のコミュニケーションがとりやすい機会を提供し、コミュニケーションの量が増えるよう仕組むことなどが必要でしょう。
世代ごとの違いを理解することが大事
世代間の違いということも考慮が必要です。コミュニケーションをとりたいと思ったときも自分世代の常識だけではなく、話す相手の背景に興味を持って交流することが、社内調和につながるでしょう。