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ミネルバ会計週報『消毒用エタノールの価格の違い』2020.4.13

コロナウイルスで世界的に品薄

コロナウイルスによって、消毒用エタノールやマスクなどは世界的に品薄となっています。今は薬局等で確認するのも難しいかもしれませんが、消毒用エタノールには大きく分けて2種類があります。大阪の製薬会社、健栄製薬の商品名で言うと「消毒用エタノール」と「消毒用エタノールIPケンエー」というものです。実はこの2つの違いは消毒の強さ等ではなく、「税金」なのです。

 

 

 

酒税相当額が入っているか

消毒用エタノールには、飲用される酒類と同様に酒税が課税されます。ただし、エタノールに添加物を加えて「不可飲措置」を講じると、酒税法による種類の定義である、アルコール分1度以上の「飲料」(薄めて飲料とすることができるものも含まれます)というカテゴリから脱するので、酒税はかからないようになるのです。

先の健栄製薬の製品で言うと、IPの方はイソプロパノールという添加物を入れています。希望小売価格は、消毒用エタノールが1,330円、消毒用エタノールIPが955円となっています。この差が酒税分というわけです。消毒目的でしたら「どちらも変わらずに使えます」とメーカーもお墨付きを与えていますので、どちらを買ってもかまいません。

 

 

 

酒税がかからない酒

調理酒は「酒」と銘打ってあっても酒税がかかりません。一般的に調理酒には塩などが添加されており、こちらも「不可飲措置」がとられているからです。

調理関係で酒税がかかる代表は「みりん」です。「本みりん」は酒税がかかっています。それを回避するために生み出されたのが「みりん風調味料」で、こちらはアルコール分を1度未満にしているため、酒類とはみなされません。

ちなみにアルコールを含有するチョコレートや飴、アイスクリーム等は「飲料」ではないので、これらは酒類に該当しません。